27 - 28 January 2024 Modern and Contemporary Art

一覧に戻る

Detail

2015
アクリル、ミクストメディア、キャンヴァス
裏にサイン、タイトル、制作年
167.0 × 262.0 × 4.0 cm (65¾ × 103⅛ × 1⅝ in.)

Estimate¥22,000,000 - 32,000,000

一覧に戻る

来歴: Zidoun-Bossuyt Gallery、ルクセンブルク

展覧会歴: 2015年11月19日-2016年1月9日「SOMEWHERE HERE: Tomokazu Matsuyama」Zidoun-Bossuyt Gallery、ルクセンブルク

コンディション:良好です。作品面と上部側面に細かな埃の付着があります。縁沿い所々に細かな絵具のヒビ割れがあります。

「私の興味は、その時と今、過去と現在の関係性を、そのコントラストを通して見つけることにある。」

ニューヨークを拠点に活動する松山智一は、日米の異なる文化で過ごした生い立ちを、独自の芸術様式により探求する現代アーティストである。ポップカルチャーと美術史を混在させた表現で世界的な評価を得ている彼の芸術様式は、古今東西のモチーフを重層的に組み合わせるサンプリング技法に一貫性を持つ。本作《Nowhere Near》は、その松山の卓越した技術力と革新的なアプローチを見事に表している。
不規則な形状のキャンヴァスに描くのは、表情のない3人の人物と豊かな表情の3羽のツバメ。画面を覆う花柄のモチーフは松山が「デコ・フローラティブ」と呼ぶ抽象的なイメージで、日本の伝統的な技法と表現に由来するとともにニューヨーク・スクールの画家(1950年〜60年代にかけてニューヨークを拠点に活動した抽象表現主義の画家)へのオマージュと考えられている。
松山の作品は、サンフランシスコ・アジア美術館、ロサンゼルス・カウンティ美術館、ジャパン・ソサエティ(ニューヨーク)、シドニー現代美術館、龍美術館(上海)、弘前れんが倉庫美術館(青森)、そしてハーバード大学(ボストン)など、名だたる美術館や文化・教育機関に収蔵されている。
170.2 x 264.2 cmという大きさは国内オークションに出品された松山の作品としては最大であり、大型の画面には、馴染み深くも新しい、判りそうでいてどこかミステリアスな「その時と今」、「過去と現在」の風景が描かれている。まさに松山の卓越した技術力と芸術への先見性を示した作品である。

TOP
HOME オンラインカタログ