6 - 7 July 2024 Modern and Contemporary Art

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Detail

1970
自然石、ステンレス板、3点
各作品側面に刻サイン、制作年、[1]8/9 [2]5/9 [3]1/9と刻印
[1] 28.0 × 26.0 × 22.0 cm (11 × 10¼ × 8⅝ in.) [2] 29.0 × 15.0 × 20.5 cm (11⅜ × 5⅞ × 8⅛ in.) [3] 14.0 × 38.5 × 17.5 cm (5½ × 15⅛ × 6⅞ in.)
各作品に日本洋画商協同組合 関根伸夫鑑定登録委員会 鑑定登録証書

Estimate¥4,000,000 - 7,000,000

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来歴: ギャラリー・ラ・ベルテスカ、ジェノヴァ、イタリア/ギャラリー・モドゥロー、ミラノ、イタリア/個人蔵、イギリス

文献: 「関根伸夫 1968-78」ゆりあぺむぺる工房、東京、1978年、No. 66/「1970年―物質と知覚 もの派と根源を問う作家たち」読売新聞社、1995年、No. 70 - 11

コンディション:各作品概ね良好です。いずれも側面に軽い汚れの付着、ステンレス鋼の部分に経年によるくすみ、錆び、線状の傷、汚れの付着が見られます。各作品の底面数箇所に滑り止めテープが貼られています。本作品は9点組として制作されたうちの3点です。

多摩美術大学で斎藤義重に師事した関根伸夫は、1960年代末から1970年代にかけて日本美術の指標ともなるべき重要な動向である「もの派」の代表的作家として活動した。
1968年に「もの派」の始まりを象徴する作品である《位相―大地》の発表は、戦後日本美術の記念碑的な作品と評される。本作品《空相―石を切る》は、
関根が鏡面状のステンレス柱の上に約15トンの自然石を載せた彫刻作品《空相》をヴェネチア・ビエンナーレにて発表し、国際的な評判を得た1970年に制作された。
重量の概念を伴う石が、ステンレス板の鏡面反射により周囲の風景が溶け込み、モノの概念化された特性を無化する様を見るものに与える。異質な特性を持つモノとモノの遭遇から、我々が「見えること」と、モノが「在ること」の先に、関根は本作品を通じて「存在」のリアリティを探求している。

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