LOT 086
奈良 美智
In the Floating World (Complete set of 16) (YNF2558 - 2573)
LOT 086
In the Floating World (Complete set of 16) (YNF2558 - 2573)
来歴: NADiff、東京/個人蔵、日本
展覧会歴: 1999年4月2日-5月10日「In the Floating World」NADiff、東京
文献: 「奈良美智 全作品集 Volume 1: PAINTINGS, SCULPTURES, EDITIONS, PHOTOGRAPHS」美術出版社、2011年、E-1999-001 - 016
「Lullaby Supermarket」角川書店、2001年、P. 66 - 71
「UKIYO YOSHITOMO NARA」リトル・モア、2002年
コンディション:各作品良好です。各作品にシート縁沿いや角にわずかなあたりやめくれ、手ジワ、折れジワが見られます。一部の作品に紙繊維の毛羽立ちや小さな傷、薄いシミが見られます(UVライト画像参照)。 [1] Slash with a Knife [2] Goldfish [3] Ocean Child [4] Little Tannenbaum [5] Cup Kid [6] What’s Going On ? [7] Punk Ebizo [8] Sword and Starlit Night [9] Mirror [10] No Fun ! [11] Fuck ’bout Everything [12] Angry Face [13] Full Moon Night [14] White Fujiyama Ski Gelände [15] No Nukes ! [16] Rescue Puppy
奈良の連作の版画作品として初めて発表されたのが、本作「In the Floating World」である。江戸時代の浮世絵を奈良らしい表現で現代アートに昇華させた全16枚の作品で、当時の木版画に対して、奈良は現代生活の中で日常的なメディアであるゼロックスコピーを用いた。
それぞれもととなる浮世絵を完全に壊すことなく、オリジナルの絵柄をわかる程度に残すことで、江戸と現代の相反する要素を遊び心をもって表現している。
例えば、喜多川歌麿の《姿見七人化粧》をもとにした《Mirror, “In the Floating World”》(画面左下)では、鏡に映った女性の姿は奈良らしいアイコニックな少女の姿に置き換えられ、無言の少女は何かに抵抗しているかのようだ。
本作は現所有者が1999年の個展で入手してから、四半世紀大切に保管されてきたオリジナルケース付の貴重なコンプリートセットである。