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NEWS - 2024.11.15

ART COLLECTOR INTERVIEW 開き、交感する:コレクションすること、オークションという装置について  UESHIMA MUSEUM COLLECTION 植島幹九郎氏インタビュー

事業家・投資家として多彩な顔を持つ植島幹九郎氏が2022年2月に設立したUESHIMA MUSEUM COLLECTIONは、拡張を続け、今日その点数は700点以上にのぼります。形成の初期より高度に社会性を持った、その同時代的なコレクション行為は、「開かれている」という正にそのことによって、植島氏のうちに親密かつ特別な体験と深まりをもたらしているようです。SBIアートオークションでも取引をされている植島氏に、その類を見ない蒐集姿勢と、蒐集活動においてオークションが担う役割について伺いました。

⊳アート購入のきっかけを教えてください。

2011年の東日本大震災時に炊き出しに被災地に行った際に知り合った、特定非営利法人ピースウィンズ・ジャパンの大西健丞さんと交流を続ける中で、彼らが手がける芸術による地域振興活動を知りました。その中に、世界的アーティストであるゲルハルト・リヒターの14枚のガラス作品がある無人島というのがあるというので、「なぜそんなところに著名作家の作品が?」と聞いたところ、「紛争地域の支援に関連してリヒターに直接会う事になった縁で、本人から寄贈していただいた」とのこと。アーティストが社会活動に共感し行動する様を目の当たりにして、アートと社会の関わりに関心を持ちました。その作品の公開が開始された年と同じ2016年に、NYのマリアン・グッドマン・ギャラリーでリヒターの個展があり、彼の作品を間近で見て衝撃を受けました。それ以来、アートを購入しては自分の家などの展示できる場所に飾っていましたが、その当時自由に使える壁面も限られていたので、壁が埋まってしまったことで一時蒐集をやめていた時期があります。

⊳インターバルを経て、本格的に蒐集をするようになったのはいつからですか。

本格的に購入を始めたのは、2022年からです。事業拡大したことで展示に使える壁面にも余裕ができたため、いよいよアートを買っていきたいと思ったんですね。その年は、とにかく沢山のギャラリーを見て回り、アートフェアやオークションにも積極的に参加しました。活動範囲も日本に限らず、例えば韓国のFrieze SeoulやArt Baselなど海外にも広がりました。

⊳そのうえで、アート購入を「コレクション」として体系的に行っていくことを意識されるようになったのはいつなのでしょうか。

コレクションとして体系的に意識するようになったのは、2022年の途中です。多くのギャラリストやアーティストから、「購入されても倉庫に眠ってしまい、飾られないまま、鑑賞されないまま手放されてしまう作品も多い」といった話を聞き、展示することを前提に購入している自分にとっては大変な驚きでした。そこから、作品を公に公開するためにコレクションとして意識するようになりました。まずは、やはり壁面の制限がボトルネックになってしまうので、HPやSNSでデジタルに公開し、多言語でキャプションをつけることから始めました。また同時に展示の場所をオフィスにも展開するようになりました。

⊳ コレクションを積極的に発信されていますが、どのような影響・反応がありますか。

UESHIMA MUSEUM COLLECTIONとして購入した作品を公開するようになり、出会いのきっかけが増えたと思います。例えば、私は新たに蒐集した作品はInstagramで公開するようにしているのですが、SBIアートオークションでボスコ・ソディを落札した時、Instagramの投稿を見た作家から「購入してくれてありがとう」と連絡が来て、来日時に食事をしたということがありました。プライマリー(ギャラリーなど、一次流通市場のこと)で購入した場合は、作家に購入者のことは伝わりますが、セカンダリー(オークションなど、二次流通市場のこと)の場合、誰が買ったかをアーティストは知ることがなかなかできません。SNSで公開することで、アーティストに作品の所在を伝えることができ、それがアーティストとつながるきっかけとなっています。私は公開をコレクションのポリシーにしているので、投稿などを通じてアーティストにも知ってもらえるというのは大きいですね。

⊳貸し出しの依頼などもありそうですね。

そうですね。例えば、UBSの東京オフィスで行われたアーティストトークで作品を貸し出しました。あとは9月から福岡市美術館でUESHIMA MUSEUM COLLECTIONのコレクターズ展をやっていただくのですが、そうした外部での展示の機会も増えています。UESHIMA MUSEUMでの展示状況とも調整しつつ、積極的にアートを通じて社会に関わっていこうと思っています。

⊳ 今年の6月、渋谷にUESHIMA MUSEUMを開館されました。そのことで変わったことはありますか。

コレクションをたくさんの方に見ていただける機会が増え、その上で反応がわかるようになり、そこからの気づきや学び、経験が増えました。それまではウェブ上での公開が主だったので、誰が見ているのかや、見ていただいた方の反応を見ることができませんでした。今は、自分が館内でコレクションの案内をすることもあり、もっとインタラクティブな形で反応を見る事が出来るようになったと思います。また、美術館での展示を通じたアーティストとのやりとりも挙げられますね。美術館には、一人の作家に特化した展示室が複数あるのですが、例えばシアスター・ゲイツの展示室に関しては、オープニングのタイミングが作家自身の森美術館での個展の準備期間と重なったこともあり、内装工事中にお見えになって、展示空間の造り込みに携わって下さいました。展示室で流れている音楽についても、作家自身がオリジナルの音源を送ってくれたものになっています。ただ作品を購入するだけでなく、アーティストやキュレーターの方ともやり取りをしながら、どう展示するか、どう皆さんに見ていただくかを考えることで、作家や作品への理解や愛着が深まり、非常に楽しい経験ができています。

⊳開くことによって新たに見える・得られることがあるのですね。現在開催中の展示の中に、弊社のオークションでご購入いただいたものも含まれています(村上隆×ヴァージル・アブロー、2022年3月オークションで落札)。確か、弊社オークションで初めてご落札いただいたのは、2016年4月のセールだったかと思いますが、他社も含めて、初めてオークションに参加されたのはいつですか?

それこそ、その2016年のSBIアートオークションが初めてで、それ以前に国内外のその他のオークションには参加していません。確か、会場に行ってその場でパドルをあげたと思います。アート業界に特に接点がなく、知り合いもいない中で、調べたら東京でオークションをやっているということで参加しました。中村一美さんやジャン=リュック・モーマンなどを購入しましたね。

⊳オークションは弊社が初めてだったとは、光栄です。それまではギャラリーが主だったかと思いますが、オークションとギャラリーでの体験の違いについて教えてください。

両者の体験にはかなり違いがありますね。まず、日本はともかく海外のオークションハウスの場合は下見会会場に毎度足を運ぶことは難しく、作品を実際に見ずに購入することも往々にしてあります。オークションで落札した作品の中で、下見会で見てから落札したのは全体の10%もいかないくらいではないでしょうか。ギャラリーも海外の場合はリアルで見られないことが多いのに変わりはないのですが、オークションは特にその傾向が強いです。その意味では、日本に作品があって、見ることができる環境でオークションに参加できるのはSBIのアドバンテージですよね。また、プライマリーでは買いたくても人気が殺到してしまうとオファー待ちで買えない時がありますが、オークションは気持ちがあれば買える。競りに挑む時は、ワクワク、ドキドキがあります。オークションは週末に開催されることが多いので、私は家族と過ごしながら、公園とか遊園地とかでもスマホで入札しているのですが、家族と一緒に「買えた」とか「あーダメだった」とか言いながら参加しています。このダメだったというのも、結局自分がもう1ビッド行かなかったということ。だから、どうしても欲しいという気持ちが強くないと落札は難しいと思います。その気持ちの源泉としては、やはりこの瞬間のここにしか出てこない作品であるというところが大きいでしょうか。ギャラリーで購入できる作家であっても、過去の作品はプライマリーには出てこない。オークションは過去作が欲しいときなどにも有用ですね。競りが自分の入札で止まると「早く(ハンマーを)打ってよ-」と思うのですが、ぎりぎりのところで他の入札が入ってしまうことも。そうしたオークションのライブ感を楽しんでいます。

⊳ 落札するには気持ちの強さが大事なのですね。植島さんは、普段どのようにオークションに臨まれているのですか。

セールまで、カタログは複数回チェックします。まずは全体をパーっと見て、気になったものにマークをつけます。マークをつけた作品は、メディウムやサイズなどの作品情報を確認し、過去の市場価格やエスティメートなどを調べます。また、興味を持った作品の作家に関しては、知っていても知らなくても、必ずCV(経歴や展示歴などをまとめた資料)を確認するようにしています。1回目はやはり自分の先入観とか既知のものとかに反応してマークしてしまっていることがあり、見落としているものがあるかもしれないので、確認のために2-3回見ますね。作家名、画像、作品の色味、金額など、目についてくる点は色々あるので、異なる視点で隈なく見るようにしています。

⊳ オークションの場合は事前にかなり下調べをされて臨まれているとのことですが、ギャラリーでの購入に関してもそうなのか、偶然的な出会いで購入されるのか、どちらでしょうか。

両方ありますね。ギャラリーが集合しているコンプレックスに行く場合、目的のギャラリーの横の別のギャラリーにふらっと立ち寄った際に、新しいアーティストや作品と出会うこともあれば、個展の情報を見たうえでそれを目がけてギャラリーに伺う場合もあります。

⊳ なるほど。ちなみに、今注目されているアーティストはいらっしゃいますか。

例えば今津景さんに注目しています。1人の作家の作品で、10点以上所有している作家は少ないのですが、彼女はその一人で、今津さんの作品は多く所有しています。あと、かなりベテランの作家の中では、松本陽子さんも注目しています。

⊳今津さんはオークションマーケットでも人気が高まっている作家さんです。さて、オークションの話に戻りますが、弊社オークションをご利用いただく際、事前にスタッフに購入について相談されたりするのでしょうか。どういった話をされていますか。

下見会に行った際に、どの作家の人気があるかなどを聞いたりしますね。ただ、どの作家を競ろうと思っているといったことは、あえてあまり言わないようにしています。競りにおいては、より高い価格で落札されるようにオークションハウスは活動していて、それがマーケットの性質としてあるのだと理解しているので、欲しい作品を前にしても、(狙っていることが周りに知られることで)作品が注目を集め、ライバルが増えることを避けたいので、あえてポーカーフェイスでいます。これは個人的な考えなので、実際にどのくらい影響があるかはわからないのですけど。

⊳多くを語らないご様子には、そういう理由があったのですね。国内外、様々なオークションハウスがありますが、SBIアートオークションを利用される理由は何ですか。その特徴はどこにあると思いますか。

アジア・日本の作家でSBIでしか出品されていないものがあります。また日本に住んでいますので、下見会を日本で見られるし、送料も安いのは魅力です。送料を理由に購入を見送ることはないですが、とはいえ海外輸送は費用がかかりますので、その点リーズナブルだと感じます。私は主に、今津景さんや加藤泉さんなど、プライマリーで作品がなくて買えない作家や若い作家の作品の購入にSBIを利用することが多いかなという印象です。加藤さんなんて本当に買えないんですよ。

⊳ 例えば昨年ご購入いただいたアブディアなど、海外の作家で、日本のギャラリーでは取り扱いが無い作家もいらっしゃるかと思います。弊社オークションでご落札をいただいたのは、日本で作品を実際に見る機会があった中で買われたのか、それとも以前からチェックしていて、リーズナブルだから買った形でしょうか。

元々アーティストのことは知っていて、他のオークションでもずっと見ていました。比較的に安かったという点もありますが、結構ユニークな作品だったため、購入しました。先程、SBIの特徴としてアジア・日本の作家のラインナップの話をしましたが、一方で、このような海外作家の作品を見る機会があると良いなとも思います。

⊳日本で行われるセールで、欧米の作家の作品がもっと買えるようになったらいいとか、あるいは逆に、戦後美術など国内作家が増えて欲しいなど、コレクターとしてはどのように思われますか。

両方あると良いかもしれません。例えば、アメリカの方が全く知らない日本のアーティストだけだったらセールに参加しなかったけれど、知っている欧米の作家の作品があったことで参加し、そこから日本のアーティストを知るというようなケースもあるかと思います。最終的には、「PhillipsやChristie'sでやっているような現代アートのラインナップを、日本で見られるのはSBIだけ」というようになれたらいいですよね。海外のオークションハウスは日本でオークションを開催しないですし、下見会も日本ではほぼ無い。だからこそ逆にチャンスはあると思います。

⊳ありがとうございます。最後になりますが、弊社に期待すること、あるいはこうなってほしいなどのご要望があれば、お聞かせいただけますと幸いです。

今も海外から参加されている方は多いと思いますが、よりSBIアートオークションに参加される方が国際的に増えていってくださると良いなと思います。グローバルに認知されていってくれれば嬉しいですね。日本のアートやアートマーケットが、ドメスティックに留まるのではなく、グローバルに繋がるなかで、日本のアーティストが海外の方に知られるようになってほしいと思いますし、日本のコレクターが海外のアーティストの作品に触れる機会も増えて欲しいと考えています。SBIが、日本に作品を持ってきたうえで、日本でオークションを開催しているグローバルな企業になってくれたら嬉しいなと思います。


UESHIMA MUSEUMとは


2024年6月に渋谷教育学園の旧ブリティッシュスクール(東京)の建物を改装しオープンしたUESHIMA MUSEUMは、事業家であり、投資家の植島幹九郎氏が2022年2月に本格的にスタートした美術コレクションであるUESHIMA COLLECTIONをもとに設立されました。ビジョンとして『「同時代性」について、美術を通じて考える場になる。』を掲げている同館は、1990年代以降に制作された作品が展示されており、現在はオープニング展を開催しています。UESHIMA COLLECTIONは、2022年に始まったばかりである比較的新しいコレクションでありながら、このわずか数年の間にすでに700点(2024年6月時点)にのぼるコレクションを収蔵し、今年の美術館の設立にまで至ったこのスピードの速さは、まさに目まぐるしく世情が移り変わる現代の流れを反映しているかのようです。
館内には、アーティストの作品をもとにデザインされた展示室が複数存在します。オラファー・エリアソンの《Eye see you》(2006)は、照らす対象の色を全て同色に染める点が特徴的であり、この作品が設置された展示室には作品を挟むように両側に鏡が設置されており、無限にこの光の世界が続くような錯覚をもたらします。コンポーザーであり、アーティストの池田亮司の《data.scan [n°1b-9b]》(2011/2022)は、カーテンで遮断された真暗の展示室に設置され、9枚のディスプレイにそれぞれ異なるデータが映し出されています。同館には、このような国際的な人気や知名度を誇る作家だけでなく、日本国内やアジア圏での活動を主とした作家や美術業界でのキャリアを開始したばかりの作家も含まれており、全てのアーティストを対象としてコレクションを現在も拡大し続けています。
最近では、オープニング展の展示作品に新たなコレクションが加わりました。東京にお越しの際には、是非お立ち寄りいただけますと幸いです。

UESHIMA MUSEUM
住所:東京都渋谷区渋谷1-21-18 渋谷教育学園 植島タワー
開館時間:11:00-17:00
休館日:月曜、祝日
Webサイト:https://ueshima-museum.com/

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AUCTION - 2024.10.28

【落札結果&次回出品募集】第68回 SBIアートオークション|Modern and Contemporary Art

2024年10月25日、26日開催のオークション「Modern and Contemporary Art」の落札結果をご報告をいたします。
ご参加いただき誠にありがとうございました。

総額:1,529,592,000円
落札率:90.3%
・落札率90.3%
・2024年の最後を飾るセール、落札総額は15億2,959.2万円
・トップロットはLot219草間彌生の「かぼちゃ」で落札額2億4,725万円 

>> 落札結果 [オンラインカタログ]
>> 落札結果 [PDF]

◆落札結果ハイライト
落札価格には手数料(消費税別)が含まれています。




Lot. 219
草間 彌生
かぼちゃ
150,000,000 - 250,000,000 JPY
Price Realized 247,250,000 JPY



Lot. 220
草間 彌生
インフィニティNET
120,000,000 - 220,000,000 JPY
Price Realized 143,750,000 JPY



Lot. 218
草間 彌生
かぼちゃ セルフオブリタレーション
80,000,000 - 140,000,000 JPY
Price Realized 112,700,000 JPY



Lot. 173
アンディ・ウォーホル
Marilyn Monroe (F. & S. Ⅱ.26)
15,000,000 - 25,000,000 JPY
Price Realized 26,450,000 JPY



Lot. 212
李 禹煥
With Winds
15,000,000 - 25,000,000 JPY
Price Realized 34,500,000 JPY



Lot. 210
河 鍾賢(ハ・ジョンヒョン)
接合 91 - 23
15,000,000 - 25,000,000 JPY
Price Realized 21,275,000 JPY



Lot. 183
元永 定正
ほわほわ
4,000,000 - 7,000,000 JPY
Price Realized 12,075,000 JPY


Lot. 196
中村 宏
修学旅行
2,000,000 - 3,000,000 JPY
Price Realized 23,000,000 JPY



Lot. 307
ベルナール・ビュッフェ
Lauriers-roses, liliums et jonquilles
10,000,000 - 15,000,000 JPY
Price Realized 16,675,000 JPY



Lot. 248
加藤 泉
無題
3,000,000 - 5,000,000 JPY
Price Realized 6,900,000 JPY


Lot. 269
ロッカク アヤコ
Untitled
18,000,000 - 28,000,000 JPY
Price Realized 30,130,000 JPY



Lot. 275
西村 有
girl
2,500,000 - 3,500,000 JPY
Price Realized 8,855,000 JPY


◆開催予定と出品募集
第69回 SBIアートオークション|Modern and Contemporary Art
開催日:2025年1月25日(土)- 26日(日)
下見会:2025年1月22日(水)- 26日(土)
出品受付締切:2024年11月18日(月)

第70回 SBIアートオークション|Tokyo Contemporary: Redefined
開催日:2025年3月8日(土)
出品受付締切:2024年11月29日(金)

出品をお待ち申し上げております。
査定は下記からお申込みいただけます。
ご検討くださいますようお願いいたします。
>> 査定依頼

◆問合せ先
SBIアートオークション
TEL: 03-3527-6692 FAX: 03-3529-0777
Email: artauction@sbigroup.co.jp

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PRESS - 2024.10.16

アートパラ深川おしゃべりな芸術祭にメインパートナーとして協賛

アートパラ深川おしゃべりな芸術祭2024 協賛のお知らせ

SBIアートオークション株式会社は、まだ世の中に知られていないアーティストに光をあて、障がいのあるアーティストが描くアートの魅力と価値を社会に伝える『アートパラ深川おしゃべりな芸術祭2024』(以下略称:アートパラ深川)のメインパートナー企業として、2022年より協賛をしております。
アートパラ深川は、障がいのあるアーティストの作品で街全体を美術館にするというコンセプトの市民芸術祭で、10月19日(土)~27日(日)の9日間、江東区【門前仲町・清澄白河・森下・豊洲】で開催されます。
今年は2年に一度の全国公募展「アートパラ深川大賞2024」が開催され、約950点の個性あふれる作品の応募の中から厳正なる審査の結果、約160点が入選作品(このうち入賞作品は45点)に選ばれました。入選作品の中から「SBIアートオークション賞」も選定させて頂いております。
アートの力が人々を引き寄せ、おしゃべりを楽しみ、お互いを認め合い、そして支え合う。「共に生きる」社会を目指す手作りの芸術祭をぜひお楽しみください。

芸術祭公式サイトはこちら

芸術祭に関するお問い合わせ先
〒135-0045 東京都江東区古石場 3-11-17 福島デザイン内
アートパラ深川おしゃべりな芸術祭実行委員会
TEL:03-4400-9298[月・木・金 10:00~16:00]
Email : info@artpara-fukagawa.tokyo

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AUCTION - 2024.10.07

[Highlight] 中村 宏 | 修学旅行 | 2024年10月 Modern and Contemporary Art


 「観念絵画」と題した個展を1964年2月に開催した中村宏は、1964年から1966年の間に立石紘一と「観光芸術研究所」を設立し、共同制作を行った。その当時二人は、「観光芸術宣言」を発して、そこで「観光」を再定義している。単に旅行者が出掛けた先で見物することだけを指すのではなく、見物したものを通して、内的な変容がもたらされることを含むものなのである。さらに、この変容を経た旅行者の内的な世界を絵画という物理的な表面に再現することで、「観光芸術」が成立するとされている。

 「観光芸術研究所」の活動していた時期には、新幹線が開通するなど、高度経済成長に伴う全国での公共交通機関が急速に整備されていった時代でもあった。それに伴い、観光旅行や修学旅行がより一般化していったのと重なる。中村の代表作の一つに《修学旅行》(1966年)がある。この作品には、海沿いを走る汽車に連なる列車の車内で、騒音と戯れるセーラー服を着た女生徒たちが描かれている。このモチーフに登場する一つ目やのっぺらぼうの少女は、1960年代の作品において中村の主要なキャラクターとして確立され、何度も繰り返し描かれたものである。中村の幼少期における戦争に対するトラウマが当時の一般的な修学旅行の女生徒に仮託して描かれているそうだ。このようにシュルレアルで、またフェティッシュで、ホラーの要素を多分に含む表象は、鑑賞者に強いインパクトを与える。そしてこの絵画において、本来メカニカルな構造である列車を生物とみなし、腸を思わせるその内臓のような空間として、車内を描出している。逆に、セーラー服の金属を思わせる硬質な生地の光沢には、機関車の機械的な要素を持たせている。こうした本来持つべき質感があべこべな状態はまさに現実の変容であり、彼らによって再定義された「観光」の思想が通底して現れていると言えよう。

* 東京都現代美術館編『中村宏|図画事件 1953-2007』東京新聞、2007年、63-64頁参照。



Lot.196 中村 宏
修学旅行
油彩、キャンヴァス
72.7 × 90.9 cm (28⅝ × 35¾ in.) (F30)
JPY 2,000,000 - 3,000,000
USD 13,700 - 20,500

作品詳細・参加申込はこちら

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参加申込期限:
[Lot. 001-169] 2024年10月24日(木)17:00迄
[Lot. 170-310] 2024年10月25日(金)17:00迄
※参加申込受付完了メールが届かない場合
当社からのメールが迷惑メールと判定を受けたことにより、届いていない可能性がございます。当社ドメイン@sbigroup.co.jp / @sbiartauction.co.jpが受信できるよう、メール受信許可の設定をお願いいたします。

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PRESS - 2024.09.27

2024年最後のオークションを彩る多才なアーティストたち 国内、海外のアーティストを問わず希少な作品が集結

SBIアートオークション株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役:藤山友宏)は、2024年10月25日(金)及び26日(土)に、代官山ヒルサイドフォーラムにて「第68回SBIアートオークション|MODERN AND CONTEMPORARY ART」を開催いたします。今回のオークションは、2024年最後のオークションとなり、東京での下見会に先立ち10月初めには韓国・ソウルで弊社初の試みとなる海外巡回下見会を控えています。
本セールでは、世代やジャンルを超え、アートマーケットの重層性を垣間見せる豊富な作品が揃いました。時代を牽引するアーティストとして国際的な人気を誇る草間彌生の人気シリーズのかぼちゃのキャンヴァス作品群に加え、彼女の作品の象徴的なモチーフである網を描いた《Infinity Nets》も登場いたします。その一方で、麻布の裏面から油絵具を裏ごすことで新たな質感を生み出す「接合」シリーズにより物質性を追求した韓国の単色画運動を代表する作家・河鍾賢(ハ・ジョンヒョン)の長辺2m以上の超大型作品《接合 91 – 23/CONJUNCTION 91 – 23》が圧倒的な存在感を放ちます。7月セールでの緊張感ある入札競争が記憶に新しいもの派の関根伸夫の作品《空の台座》は、東京都庁ふれあいモールのパブリックアートとしても知られている同名の彫刻作品と同じモチーフを利用しています。そのほか欧米からは、ストリート、グラフィティ文化を起点に活動を始め、アメリカの抽象表現主義の流れを継承しているアーティストであるホセ・パルラや、多様なメディウムを使用し、アメリカの歴史、文学、社会などをテーマに制作、活動を進めているグレン・ライゴンなどのほか、ポップアートを代表するアンディ・ウォーホルのこれまた象徴ともいえる《Marilyn Monroe (F. & S. Ⅱ.26) 》は、淡い色彩にビビッドなピンクが彩りを放ちます。
2024年9月30日(月)から10月6日(日)まで、弊社の初の試みとなる海外会場での下見会「Early Highlight Viewing in Seoul」が開催されます。各種レセプションやアートツアーなどのイベントへの参加登録も受け付けておりますので、是非ご参加ください。東京下見会での情報も随時発信していきますので、こちらもお見逃しのないようお願いいたします。

■実施概要
「第68回SBIアートオークション|MODERN AND CONTEMPORARY ART」
総出品数:308点
エスティメート下値総額:1,040,510,000円(予定)

【オークション(東京で実施)】
2024年10月25日(金)13:00-
2024年10月26日(土)13:00-

【下見会(東京で実施)】(予定)
日程:2024年10月23日(水)-10月26日(土)
会場:ヒルサイドフォーラム(〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町18-8 ヒルサイドテラスF棟1階)

※会場、もしくは、電話、書面又はオンライン入札にてご参加ください。
※オークションの進行状況はYouTubeから視聴できます。
YouTube Streaming:https://www.youtube.com/channel/UC32a7MUOI-xI1DY-CghG-KA
※詳細はウェブサイトをご確認ください。
海外巡回下見会特設サイト:https://www.sbiartauction.co.jp/lp/2024_10_26/event/jp/
10月セールウェブサイト(10月7日(月)公開予定):https://www.sbiartauction.co.jp/lp/2024_10_26/jp/

■出品作品ハイライト 
※オンラインカタログ(10月7日(月)公開予定)https://www.sbiartauction.co.jp/auction/catalogue/126 



■SBIアートオークションとは


20世紀以降のコンテンポラリーアートを中心に、モダンアートや写真・デザイン・工芸など、多岐にわたりお客様のライフスタイルを彩る良品をご紹介する公開型オークションです。登録顧客の国籍は63か国、落札総額の約5割を海外顧客の落札が占める(※)など、国内随一の国際性を誇ります。日本のアートマーケットを象徴する作家の作品はもちろん、国内オークションへの出品が少ない海外作家の作品も積極的に紹介し、日本のアートマーケットの成長・拡大に取り組んでいます。
(※)2024年7月現在
Instagram:https://www.instagram.com/sbiartauction/
 
■オークション参加について
オークションは売却額を競り上げる方式で行われます。
初めて参加くださるお客様には、事前の登録をお願いしております。
オークションで作品を購入する方法の詳細は、以下のページでご確認いただけます。
購入方法詳細:https://www.sbiartauction.co.jp/buy-sell/buy/
 
■今後のオークションスケジュール(予定)
第69回SBIアートオークション|MODERN AND CONTEMPORARY ART
開催日:2025年1月25日(土)、26日(日)
出品締切:2024年11月18日(月)
 
■SBIアートオークション株式会社
美術品のオークション、売買、売買仲介、ファイナンス、アドバイザリー等、お客様のニーズに応じて、国内外の幅広いネットワークを活用した多角的な事業を展開しています。サービスの提供を通じて、より多くの方に美術品を所有する喜びや大切さ、面白さを伝えていくと同時に、美術品を永く大切にし、次の代につないでいくお手伝いをしております。
会社名:SBIアートオークション株式会社
代表者:代表取締役 藤山友宏
所在地:東京都江東区有明3-6-11 TFTビル東館
設立:2011年4月1日
HP: https://www.sbiartauction.co.jp/
※当社ウェブサイトを装ったなりすましにご注意ください。

問合せ先 
SBIアートオークション株式会社 
広報担当 加来・岡村・鈴木
〒135-0063 東京都江東区有明3-6-11 TFTビル東館
Tel. 03-3527-6692  
Fax. 03-3529-0777  
Mail. ArtAuction@sbigroup.co.jp  
Web. www.sbiartauction.co.jp


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PRESS - 2024.09.26

この秋、東京で訪れるべきアートスポット7選 -2024年秋-

秋が訪れ、紅葉も始まるこの季節の東京で、アートに触れてみるのはいかがでしょうか。夏に続き、国内外から多彩なアーティストたちの作品が集まり、感性を揺さぶる展覧会やイベントが盛りだくさんとなっております。この時期にぜひ訪れたいアートスポットをいくつかご紹介します。
まず、森美術館では、六本木ヒルズを象徴する蜘蛛をモチーフとした大型彫刻作品《ママン》を制作したルイーズ・ブルジョワの個展「ルイーズ・ブルジョワ展:地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ」が開催され、21_21 DESIGN SIGHTの企画展「ゴミうんち展」では、人々の身近な廃棄物、排泄物に改めて向き合い、ゴミうんちという新しい概念をきっかけに世界の循環についての探究が行われます。さらに、今年で13回目を迎える「六本木アートナイト」は、近隣の美術館なども含め、街全体をアートの舞台に変え、幻想的な体験を提供します。続いて、東京国立近代美術館では「ハニワと土偶の近代」展が開催され、出土遺物への美的価値の発見から現代への影響を考察します。東京オペラシティアートギャラリーでは、戦後の「具体」活動を経て、舞台を移し、パリ、そして世界で活躍し続ける松谷武判の作品200点以上を集めた大規模個展「松谷武判 Takesada Matsutani」が開催されます。東京都写真美術館では、マグナム・フォトの正会員でもあるアレック・ソスの個展で、「部屋」をテーマにした、約60点の作品を紹介する「アレックス・ソス 部屋についての部屋」展が開催され、こちらも注目です。
美術展やアートイベントとは、また違う独特の臨場感を味わいたい方は、近現代アートを取り扱う国内最大規模のオークションハウスであるSBIアートオークションの「第68回SBI アートオークション|MODERN AND CONTEMPORARY ART」をご覧になるのはいかがでしょうか。

1. 森美術館「ルイーズ・ブルジョワ展:地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ」(2024年9月25日-2025年1月19日)



右上画像:ルイーズ・ブルジョワ《カップル》2003年/撮影:Christopher Burke
© The Easton Foundation/Licensed by JASPAR, Tokyo, and VAGA at Artists Rights Society (ARS), New York
右下画像:ルイーズ・ブルジョワ《父の破壊》、1974年/所蔵:グレンストーン美術館(米国メリーランド州ポトマック)/撮影:Ron Amstutz
© The Easton Foundation/Licensed by JASPAR, Tokyo, and VAGA at Artists Rights Society (ARS), New York

2024年9月25日(水)から森美術館では「ルイーズ・ブルジョワ展:地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ」が開催されます。六本木ヒルズの代名詞とも言われる《ママン》の制作者として国内でも名高いブルジョワは、国際的に見ても20世紀を代表するアーティストの一人です。70年以上にわたるキャリアのなかで、その表現方法は留まることを知らず、インスタレーション、絵画、彫刻など多様な作品を残してきました。
幼少期の経験は、彼女にとってインスピレーションの源であり、内面の葛藤やトラウマを表現した作品は、その世界観で観る者を深く魅了します。セクシュアリティやジェンダーについても題材として多く取り上げていた彼女の作品は、フェミニズムの文脈でも語られることが多いと言えます。本展では、1998年以降に制作された日本初公開の作品や、アジア初公開となる約10点を含む初期絵画作品など、彼女の人生と芸術の変遷を辿ることができます。
日本では27年ぶりとなり、約100点の作品を含む国内最大規模となるブルジョワの個展をお見逃しなく。


2. 21_21 DESIGN SIGHT 企画展「ゴミうんち展」(2024年9月27日-2025年2月16日)

中央画像: マイク・ケリー「Life Cycles」
右画像: 松井利夫 「サイネンショー」/撮影:白石和弘

世界的な共通問題として掲げられている環境問題について、人間の生活に身近な廃棄物や排泄物の角度から「循環」をテーマに向き合う、「ゴミうんち展」が2024年9月27日(金)より21_21 DESIGN SIGHTにて開催されます。ほんの少し前まで生活の一部であった廃棄物や数秒前まで身体の一部であった排泄物が、生活や身体から離れた瞬間から消えゆくものかのように扱われているのが多くの人にとっての日常かもしれません。いわゆる自然界においてはそれらのゴミやうんちという概念が存在せず常に形を変え循環しています。一方で、人間界においてこれらの廃棄物や排泄物は、どこか見たくないものとして扱われ、その循環性については大きな社会問題として考えられてきました。展覧会ディレクターである竹内氏は、「この星の歴史は、生命による地球OSのアップデートの歴史だ。」と語ります。生命体の種類やそれぞれが持つ機能や性質により、世界は分解や生成を重ねながら地球OSを更新し続けてきました。人間は地球OSを更新できる唯一の存在でないものの、環境問題や社会問題を認識しながら現在進行形で起こっているOSの改変を捉え、自由に変える力を持ちます。このような力を持つ我々が自然の摂理を念頭におきながら、世界の循環に向き合う実験の場ともいえる本展をぜひお楽しみください。


3. 六本木アートナイト 2024(2024年9月27日-29日)



右上画像: メイメージダンス《沈黙の島―新たなる楽園―》2022 年/撮影:リュウ・チェンシャン(劉振祥)
右下画像:髙橋匡太《花のロンド》2018 年/撮影:村上美都

今年で13回目を迎える六本木アートナイトは、2024年9月27日(金)から3日間開催されます。今年は「都市とアートとミライのお祭り」をテーマに、美術館だけでなく六本木の街全体を取り込み、社会に於けるアートの可能性を発信します。また、今回から新たなプログラムとして、「RAN Picks」と「RAN Focus」を新設しました。前者は六本木アートナイトが注目するアーティストたちによる展示プログラム、後者は、特定の国や地域に着目するプログラムで、今年は台湾のアーティストがフォーカスされます。開催期間中には、六本木の各エリアでは、アーティストたちによる、パレード、パフォーマンス、インスタレーションや長期展示プログラムなど、イベントが目白押しとなっております。
夏の暑さも落ち着いてくるこの9月の終わりに、アートを楽しむ夜のお散歩に出かけてみるのはいかがでしょうか。


4. 東京国立近代美術館「ハニワと土偶の近代」(2024年10月1日-12月22日)




右上画像:岡本太郎《犬の植木鉢》、1954年、滋賀県立陶芸の森陶芸館
右下画像:斎藤清《埴輪》、1953年、福島県立美術館/©Hisako Watanabe

出土遺物をテーマにした美術展、「ハニワと土偶の近代」展が2024年10月1日(火)より東京国立近代美術館にて開催されます。縄文時代の「土偶」、古墳時代の「ハニワ」と時代が錯誤しているこの展示タイトルに一見違和感を覚える方もいらっしゃるかもしれません。実際にハニワや土偶などを展観するのではなく、近代以降の美術作品にモチーフとして登場する出土遺物のイメージを扱うものです。明治から現代まで、出土遺物に注がれた美的なまなざしを順に追っていくと、ハニワブームが先、その後に縄文ブームがやってくるという現象がみられることから、このような逆転したタイトルになっているようです。全4章で構成される展示では、明治時代前期の「好古家」と呼ばれる人たちの活躍までさかのぼり、昭和戦中期のハニワブーム、戦後の岡本太郎やイサム・ノグチといったアーティストによる出土遺物への再注目を検証し、「日本的なるもの」や「伝統」への探究が盛んに行われた時代のなかで「土」が持った意味や影響にも言及していきます。最後の章では締めくくりとして、1970年代以降、ハニワや土偶のイメージが大衆文化に波及する様を捉え、今日への繋がりを示します。
出土遺物と近代への繋がりを細かに追っていくこの展示は、自身の生活の意外な部分への繋がりを気づかせてくれるのかもしれません。


5. 東京オペラシティアートギャラリー「松谷武判 Takesada Matsutani」(2024年10月3日-12月17日)



右画像:パリ、バスティーユのアトリエにて制作中の松谷武判 2019 Photo: Michel Lunardelli


戦後を代表する美術運動の一つである「具体」での活動を経て、その後パリに渡り、世界を舞台に活躍し続ける松谷武判の作品200点以上が揃う大規模個展が東京オペラシティアートギャラリーにて「松谷武判 Takesada Matsutani」展が2024年10月3日(木)より開催されます。具体作家の第2世代として、当時の新素材であったビニール系接着剤(ボンド)を用いた作品は有機的なフォルムを纏ったレリーフ状の作品を生み出しました。それに続くパリ時代初期の作品としては、松谷が世界中のアーティストが集る版画工房「アトリエ17」に入門し、自身の制作活動を根底で導くモチーフに出会った頃の作品が出てきます。その他にも、制作活動のなかでも重要なポイントとなった、松谷の作品イメージとしても知られているであろう「黒」の世界が生まれるきっかけである、紙と鉛筆を使用し、制作行為の原点に戻りながら生み出した作品群も展示されます。その他、今まで公に出てこなかった希少な作品や未発表スケッチブックに描かれた日々のドローイング等、アーティストの制作背景を垣間見せるような展示となっております。
現在も活動を続ける日本の代表作家の一人である松谷の60年を超える制作活動の軌跡を一挙に見ることのできるこの貴重な機会をお見逃しなく。


6. 東京都写真美術館「アレック・ソス 部屋についての部屋」(2024年10月10日-2025年1月19日)



左画像:アレック・ソス《Anna, Kentfield, California》〈I Know How Furiously Your Heart is Beating〉より、 2017 年/東京都写真美術館蔵/ⓒAlec Soth
右上画像:アレック・ソス《Bil, Sandusky, Ohio》〈Songbook〉より、 2012 年/東京都写真美術館蔵/ⓒAlec Soth
右下画像:アレック・ソス《Still LifeⅡ》〈Advice for Young Artists〉より、2024 年/作家蔵/ⓒAlec Soth


国際的な写真家集団マグナム・フォトの正会員であるアレック・ソスの個展「アレック・ソス 部屋についての部屋」展が2024年10月10日(木)から東京都写真美術館にて開催されます。初期を代表するシリーズから最新作までの約60点を含むこの展覧会では、「部屋」をテーマに彼のこれまでの作品を編み直していきます。初期から彼はアメリカ国内を車で旅し、風景や出会った人々を大判カメラで撮影してきましたが、出品作品シリーズのひとつ《I Know How Furiously Your Heart is Beating》ではそうしたロードトリップのスタイルではなく、世界各地の様々な人々を訪ね、その人々が過ごす部屋でのポートレートや持ち物を撮影しています。彼の作品を「部屋」というテーマで読み解く展示は、初めての試みとなります。
作家自身が親しみを強く感じると語る室内での写真から、その空間に佇む人々に意識を向け、何が見えるのか、ぜひ体感してみてはいかがでしょうか。


7. SBIアートオークション「第68回SBIアートオークション|MODERN AND CONTEMPORARY ART」下見会&オークション(2024年10月23日-10月26日)





Courtesy of SBI Art Auction


SBIアートオークションは、2024年10月25日(金)、26日(土)に、代官山ヒルサイドフォーラムにて「第68回SBIアートオークション|MODERN ART CONTEMPORARY ART」を午後13時より開催いたします。2024年10月23日(水)からは同会場での下見会も開催されます。2024年最後のオークションとなり、10月初めに韓国・ソウルでの海外巡回下見会も開催される今回のセールでは、世代やジャンルを超え、アートマーケットの重層性を垣間見せる豊富な作品が揃いました。時代を牽引するアーティストとして国際的な人気を誇る草間彌生の人気シリーズのかぼちゃのキャンヴァス作品群に加え、彼女の作品の象徴的なモチーフである網を描いた《Infinity Nets》(1999年)も登場いたします。その一方で、麻布の裏面から油絵具を裏ごすことで新たな質感を生み出す「接合」シリーズにより物質性を追求した韓国の単色画運動を代表する作家・河鍾賢(ハ・ジョンヒョン)の長辺2m以上の超大型作品《接合 91 – 23/CONJUNCTION 91 – 23》が圧倒的な存在感を放ちます。7月セールでの緊張感ある入札競争が記憶に新しいもの派の関根伸夫の作品《空の台座》は、東京都庁ふれあいモールのパブリックアートとしても知られている同名の彫刻作品と同じモチーフを利用しています。そのほか欧米からは、ストリート、グラフィティ文化を起点に活動を始め、アメリカの抽象表現主義の流れを継承しているアーティストであるホセ・パルラや、多様なメディウムを使用し、アメリカの歴史、文学、社会などをテーマに制作、活動を進めているグレン・ライゴンなどのほか、ポップアートを代表するアンディ・ウォーホルのこれまた象徴ともいえる《Marilyn Monroe (F. & S. Ⅱ.26) 》は、淡い色彩にビビッドなピンクが彩りを放ちます。

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AUCTION - 2024.09.17

【落札結果&次回出品募集】第67回 SBIアートオークション|LIVE STREAM AUCTION

2024年9月13日、14日開催のオークション「LIVE STREAM AUCTION」の落札結果をご報告をいたします。
ご参加いただき誠にありがとうございました。

総額:224,537,500円
落札率:91.1%

>> 落札結果 [オンラインカタログ]
>> 落札結果 [PDF]

◆落札結果ハイライト
落札価格には手数料(消費税別)が含まれています。


Lot. 307
加藤 泉
無題
4,000,000 - 8,000,000 JPY
Price Realized 13,225,000 JPY


Lot. 312
KYNE
Untitled
3,500,000 - 5,500,000 JPY
Price Realized 10,695,000 JPY


Lot. 289
永井 博
Untitled
600,000 - 900,000 JPY
Price Realized 3,910,000 JPY


Lot. 323
草間 彌生
無題 (Kusama 71)
2,000,000 - 3,000,000 JPY
Price Realized 5,290,000 JPY


Lot. 331
李 禹煥
作品
1,000,000 - 1,500,000 JPY
Price Realized 2,645,000 JPY


Lot. 328
桑山 忠明
Untitled (TK10630-1/2-'66)
2,000,000 - 3,000,000 JPY
Price Realized 3,105,000 JPY


Lot. 314
バンクシー
Pulp Fiction
2,500,000 - 3,500,000 JPY
Price Realized 4,600,000 JPY


Lot. 316
メディコム・トイ × シャネル
Coco Chanel 1000% BE@RBRICK
800,000 - 1,400,000 JPY
Price Realized 3,910,000 JPY


Lot. 403
大舩 真言
STILL WAVE #5
50,000 - 100,000 JPY
Price Realized 1,667,500 JPY

◆開催予定と出品募集
第68回 SBIアートオークション|Modern and Contemporary Art
開催日:2024年10月25日(金)- 26日(土)
下見会:2024年10月23日(水)- 26日(土)
出品受付は締め切りました。

第69回 SBIアートオークション|Modern and Contemporary Art
開催日:2025年1月25日(土)- 26日(日)
出品受付締切:2024年11月18日(月)
出品をお待ち申し上げております。
査定は下記からお申込みいただけます。
ご検討くださいますようお願いいたします。
>> 査定依頼

◆問合せ先
SBIアートオークション
TEL: 03-3527-6692 FAX: 03-3529-0777
Email: artauction@sbigroup.co.jp

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PRESS - 2024.08.15

SBIアートオークション初登場の作家多数 生活の一部に新しい風を吹かせてみるのはいかがでしょうか

SBIアートオークション株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役:藤山友宏)は、2024年9月13日(金)及び14日(土)に、「第67回SBIアートオークション|LIVE STREAM AUCTION」をライブ配信にて開催いたします。
今回のオークションは、会場を設けず行うライブ配信型のセールとなります。加藤泉の椅子と彫刻が組み合わさったユニークな作品《無題》(2010年)、ニューヨークを拠点に活動しミニマル・アートを極めた桑山忠明のキャンヴァス作品や、ストリートに突如として作品を制作し世界を驚嘆させ続けているアーティスト、バンクシーによる《Gangsta Rat》(2004年)など、国内外で人気を博している作家たちの作品が集結しております。一方で、SBIアートオークションに初登場となるアーティストの作品も見逃せない内容が揃っています。グラフィックデザイナー兼イラストレーターとして活動し、爽やかかつ鮮やかな作風で有名な永井博、ビニールレコードで制作された複数の人型パーツから成るカルロス・エアーズの大型作品《Love is in The Air (fly edition)》(2009年)など、これまで触れる機会のなかったアーティストの作品に巡り合う機会となれば幸いです。アートにご興味を持たれたばかりの方から、すでにご自身のコレクションをお持ちの方まで、多様な作品に触れることで生活の一部に新しい風を吹かせてみるのはいかがでしょうか。
また、今回の9月セールに続き、10月初めには弊社の初の試みとなる海外会場での下見会「Early Highlight Viewing in Seoul」を韓国・ソウル特別市にて開催いたします。今回のオークション情報だけでなく、韓国下見会の詳細や追加のイベント情報なども順次公開していきますので、お見逃しのないようお願いいたします。



■実施概要
第67回SBIアートオークション|LIVE STREAM AUCTION
総出品数:494点(予定)
エスティメート下値総額:125,370,000円(予定)

【オークション】
2024年9月13日(金)13:00- Lot. 001-238
2024年9月14日(土)13:00- Lot. 239-494

※会場を設けないライブ配信型オークションです。電話、書面又はオンラインでご参加ください。

※オークションの進行状況はYouTubeから視聴できます。
YouTube Streaming:https://www.youtube.com/channel/UC32a7MUOI-xI1DY-CghG-KA
※詳細はウェブサイトをご確認ください。
ウェブサイト(8月26日(月)公開予定):https://www.sbiartauction.co.jp/lp/2024_09_14/jp/

■出品作品ハイライト 
※オンラインカタログ(8月26日(月)公開予定):https://www.sbiartauction.co.jp/auction/catalogue/125 

 


■SBIアートオークションとは


20世紀以降のコンテンポラリーアートを中心に、モダンアートや写真・デザイン・工芸など、多岐にわたりお客様のライフスタイルを彩る良品をご紹介する公開型オークションです。登録顧客の国籍は63か国、落札総額の約5割を海外顧客の落札が占める(※)など、国内随一の国際性を誇ります。日本のアートマーケットを象徴する作家の作品はもちろん、国内オークションへの出品が少ない海外作家の作品も積極的に紹介し、日本のアートマーケットの成長・拡大に取り組んでいます。
(※)2024年7月現在
Instagram:https://www.instagram.com/sbiartauction/
 
■オークション参加について
オークションは売却額を競り上げる方式で行われます。
初めて参加くださるお客様には、事前の登録をお願いしております。
オークションで作品を購入する方法の詳細は、以下のページでご確認いただけます。
購入方法詳細:https://www.sbiartauction.co.jp/buy-sell/buy/
 
■今後のオークションスケジュール(予定)
第68回SBIアートオークション|MODERN AND CONTEMPORARY ART
開催日:2024年10月25日(金)、26日(土)
出品締切:2024年8月22日(木)
 
■SBIアートオークション株式会社
美術品のオークション、売買、売買仲介、ファイナンス、アドバイザリー等、お客様のニーズに応じて、国内外の幅広いネットワークを活用した多角的な事業を展開しています。サービスの提供を通じて、より多くの方に美術品を所有する喜びや大切さ、面白さを伝えていくと同時に、美術品を永く大切にし、次の代につないでいくお手伝いをしております。
会社名:SBIアートオークション株式会社
代表者:代表取締役 藤山友宏
所在地:東京都江東区有明3-6-11 TFTビル東館
設立:2011年4月1日
HP: https://www.sbiartauction.co.jp/
※当社ウェブサイトを装ったなりすましにご注意ください。

問合せ先 
SBIアートオークション株式会社 
広報担当 加来・岡村・鈴木
〒135-0063 東京都江東区有明3-6-11 TFTビル東館
Tel. 03-3527-6692  
Fax. 03-3529-0777  
Mail. ArtAuction@sbigroup.co.jp  
Web. www.sbiartauction.co.jp

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PRESS - 2024.07.31

韓国・ソウルで下見会開催決定 SBIアートオークション初の試みとなる海外展示

SBIアートオークション株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役:藤山友宏)は、2024年10月25日(金)及び26日(土)に東京で開催予定の「第68回SBIアートオークション|MODERN AND CONTEMPORARY ART」に先駆け、2024年9月30日(月)から6日(日)にかけて、韓国・ソウルの現代文化・芸術複合スペース「Art Chosun Space(ACS)」にて、初の海外巡回下見会「Early Highlight Viewing in Seoul」を開催いたします。
弊社のコンテンポラリーアートのラインナップは、かねてより日本に限らず海外のコレクターの皆様から高い評価をいただいておりますが、昨今の為替相場の影響で日本のマーケットでの購入が後押しされ、海外からの高額落札が増加、特に本年3月から7月の間に開催された計4セールの平均を見ると、海外からの落札が落札総額の約5割を占めています。こうした為替動向は、単なる購買のメリットに留まらず、日本のマーケットの質の高さを海外のコレクターに実感していただく機会ともなっており、海外からのオークション参加者も増加傾向にあります。
2012年の初回セール以来、弊社オークションにおける韓国のお客様による落札総額は、香港・台湾に次ぐ海外第3位を占め、直近5年間では日本に次ぐ海外最大の落札数と落札総額を記録しています。このように、韓国は弊社の活動において重要な位置を占めている国の一つであり、韓国のアートマーケットが近年のメガギャラリーの進出や国際的なアートフェア「Frieze」の開催などにより急成長していることを鑑み、日本のオークションハウスとして、最旬のコンテンポラリーアートをソウルで展覧する下見会を実施することの意義は非常に大きいと考えております。
本巡回下見会は、韓国の大手メディアである朝鮮日報グループのアートメディア「ART CHOSUN(アート朝鮮)」の協力のもと、東京で10月末に開催予定のオークションに出品予定のハイライト作品約30点を展示いたします。期間中にはレセプション、下見会ツアーなど多彩なイベントを企画しております。詳細は、後日発表のプレスリリースにてお知らせいたします。




■実施概要
第68回SBIアートオークション|MODERN AND CONTEMPORARY ART

【オークション(東京で実施)】
2024年10月25日(金)13:00-
2024年10月26日(土)13:00-

【韓国巡回下見会】
日程:2024年9月30日(月)-10月6日(日)10:00-18:00
会場:ART CHOSUN SPACE(大韓民国ソウル特別市中区世宗大路21キル-30 1階)

【下見会(東京で実施)】(予定)
日程:2024年10月23日(水)-10月26日(土)
会場:ヒルサイドフォーラム(〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町18-8 ヒルサイドテラスF棟1階)


■ART CHOSUN(アート朝鮮)とは



韓国の大手メディアの一つであり、主要新聞の一つ「朝鮮日報」やテレビ放送会社「朝鮮放送(TV Chosun)」を筆頭とした朝鮮日報グループに属する美術関連企業として2019年に設立。自社スペースにおける展覧会の企画運営のほか、美術関連ニュースの配信、アートトーク、イベント紹介などを行っています。
アート朝鮮:http://art.chosun.com/


■ART CHOSUN SPACE (ACS)とは


左:ACS外観、右:イベント風景
ⓒ 2024. ART CHOSUN. All rights reserved.

アート朝鮮が保有する現代文化と芸術のための複合空間。景福宮(キョンボックン)が所在し、韓国の政治・社会的中心地である光化門(クァンファムン)エリアに位置しており、約4メートルの高い天井や全面ガラス窓により開放的な空間となっています。
ACS:https://www.artchosunspace.com/


■SBIアートオークションとは

20世紀以降のコンテンポラリーアートを中心に、モダンアートや写真・デザイン・工芸など、多岐にわたりお客様のライフスタイルを彩る良品をご紹介する公開型オークションです。登録顧客の国籍は63か国、落札総額の約5割を海外顧客の落札が占める(※)など、国内随一の国際性を誇ります。日本のアートマーケットを象徴する作家の作品はもちろん、国内オークションへの出品が少ない海外作家の作品も積極的に紹介し、日本のアートマーケットの成長・拡大に取り組んでいます。
(※)2024年7月現在
Instagram:https://www.instagram.com/sbiartauction/

■オークション参加について
オークションは売却額を競り上げる方式で行われます。
初めて参加くださるお客様には、事前の登録をお願いしております。
オークションで作品を購入する方法の詳細は、以下のページでご確認いただけます。
購入方法詳細:https://www.sbiartauction.co.jp/buy-sell/buy/

■今後のオークションスケジュール(予定)
第67回SBIアートオークション|LIVE STREAM AUCTION
開催日:2024年9月13日(金)、14日(土)

■SBIアートオークション株式会社
美術品のオークション、売買、売買仲介、ファイナンス、アドバイザリー等、お客様のニーズに応じて、国内外の幅広いネットワークを活用した多角的な事業を展開しています。サービスの提供を通じて、より多くの方に美術品を所有する喜びや大切さ、面白さを伝えていくと同時に、美術品を永く大切にし、次の代につないでいくお手伝いをしております。
会社名:SBIアートオークション株式会社
代表者:代表取締役 藤山友宏
所在地:東京都江東区有明3-6-11 TFTビル東館
設立:2011年4月1日
HP:https://www.sbiartauction.co.jp/
※当社ウェブサイトを装ったなりすましにご注意ください。

問合せ先 
SBIアートオークション株式会社 
広報担当 加来・岡村・鈴木
〒135-0063 東京都江東区有明3-6-11 TFTビル東館
Tel. 03-3527-6692  
Fax. 03-3529-0777  
Mail. ArtAuction@sbigroup.co.jp  
Web. www.sbiartauction.co.jp

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